これからFXを始めようと考えている人にとっては
- FXは簡単に稼げるものなのか?
- 損失が出るとすれば、どの程度のものなのか?
- 始めるためには、どうすれば良いのか?
- どの程度の資金が必要になるのか?
という部分が一番の関心事だと思います。
先に結論をいうならば
- 海外FXであれば1万円~始めることができ、億の利益を出す人も実際にいます
- 海外FXの場合、最大損失となるのは口座残高まで
国内FXと違って口座残高以上の損失は発生しません - FXを始めるには、FX口座の開設だけでOK
- 海外FXの場合だと3万円もあれば十分
取引に慣れてくれば、1万円でも可能なレベル
簡単に、そして誰にでも始めることができます。もちろんスマホからでも、ボタンをポチポチしてれば稼げます。
しかし稼ぐのは簡単ですが、稼ぎ続けるに至るまでが難しい。
それがFXというものです。
これは国内FXだろうと、海外FXだろうと同じことです。
FXというものは、よく簡単に稼ぐことができると言われますが(これ自体は本当なのですが)、それはずっと先の話。
まずFXのことを知り、実践して失敗を繰り返し、トレードの正解を自分の中から見つける必要があります。
さらっと大切なことを言いましたが、勝つ方法は特別な手法や情報といった外にはなく、色々学んで蓄えた自分の経験の中にしかありません。
これがFXで勝っている人を真似ても、勝てると言われる手法を実践しても、何をやっても勝てない理由です。
ここに至るまでに反省と後悔を繰り返し、資金をガンガン飛ばしてしまうことにもなるかと思います。
FXで稼いでいくということは相当な苦行ですので、勉強せずに楽して稼ぎたいという人は絶対にやめておきましょう。
今回の記事は、FXを始めるために必要なものから、FX取引の全体像をザックリとまとめました。

FXを始めてみようと考えている方向けに、「取引の流れ」「どうすれば利益がでるの?」を簡単に解説します
目次
FXを始めるに必要な物は、口座開設と取引資金
FXを始めるためには投資資金が必要になりますが、実際準備が必要となるのはFX口座の開設だけです。
口座開設には以下の作業が必要になり、国内FXでも海外FXでも本人確認書類の提出は必須です。
業者によっては、住所確認書類が必要になったりもします。
- 個人情報の入力
- 本人確認書類の提出(運転免許証など)
- 住所確認書類(公共料金の明細書など)
書類の提出は、スマホのカメラから撮影したものをアップロードする形ですので、全てWeb上で完結。
国内FXではIDとパスワードが郵送となるため、1週間ほどかかりますが
海外FXではメールで送られてくるため、提出書類に不備がなければ即日取引可能です。
取引資金はそれぞれ異なるでしょう。
初めての取引であれば、何十万円も必要ありません。
3万円もあれば十分な資金です。

以上が、取引を開始するまでの流れです
FX口座を作るだけで始められることが、お分かりいただけると思います
それではFXというものはどのような投資なのか?
どうなると損益が発生するのか?
取引の流れをみていきましょう。
FXの取引対象は「通貨」
FXでは「通貨」を売買します。
例えば、「ドル円を買う」といった具合に。
これは米ドルを買ったと同時に、円を売る取引です。
ドル円の買い=ドル買い円売り
実際のトレードでは、ボタンクリックで完結してしまいます。

そのため、上記のような複雑なやりとりを意識することはありません
実際には、このような通貨の交換取引を行っています
通貨の売買であるが、現物のやりとりはない
日本円以外にも、「米ドル」「ユーロ」「ポンド」「豪ドル」「カナダドル」のように国ごとに通貨があります。
FXではそんな国ごとの通貨を、現物をやり取りせずに売買(交換)をすることができるようになっています。
ですので、日本円の絡まない通貨ペアの売買も可能。
例えば「ユーロ/ドル」のような、円が全く絡まない通貨ペアの売買ができたりもします。
通貨のレートは日々変動しているため、価格差が発生する
交換するレートは常に変動しているため、1ドル100円が1ドル110円になったりとしていることはFXを知らなくても経験的に知っていると思います。
自分が買った価格から、将来の価格が変動しているわけですので、決済する時には価格差が発生しています。
この価格差が、そのまま利益や損失となる取引です。
売買した価格差が、利益や損失になる。
1ドル100円で買った → 1ドル100円より相場が上昇すれば「利益」
→ 1ドル100円より相場が下落すれば「損失」

FX取引の対象は「通貨」
通貨を売買した「価格差」が損益になります
損益は値幅と取引量で決まる
このとき得られる損益は、取引量と値幅により変わります。
- 1度に売買する通貨量により変わる(取引量が多いほど損益大)
- 1度に取る値幅により変わる(大きな値幅を取るほど損益大)
「同じ1円の値幅」を取ったとしても、損益は以下のように取引量により変わるわけです。
1円幅で得られる損益の違い
- 1000通貨で取引・・・1,000円
- 1万通貨で取引・・・10,000円
- 10万通貨で取引・・・100,000円
また、取引量が一定であっても取る値幅によっても損益が変わります。
値幅で得られる損益の違い
- 1万通貨で10銭幅・・・1,000円
- 1万通貨で50銭幅・・・5,000円
- 1万通貨で1円幅・・・10,000円
※1円=100銭=100pips
価格差を広く取り、たくさん買えば買うほど売り払った時の利益は大きい。
イメージ通りだと思います。
ですが損失側に振れた場合も、当たり前ですが同等のダメージを受けます。

稼ぎにはなりませんが、初めは小さな取引量で
慣れてきたら取引量を増やす
自分の力量に合わせて都度、取引量を上げ下げしてコントロールしていくのがコツです
FXでは値幅を表す単位に「pips」を使います。
pipsの求め方や使う理由は「pips(ピプス)とは?1pipsでいくらの損益?」を参考にしてください。
FXトレードの開始から決済までの流れ
FXの始め方の前に、まずFXのトレードってどんなものなのか見ておきます。イメージ通りなものでしょうか?
FXトレード一連の流れ:損益確定まで超シンプル
損益発生の流れは
- ドル円相場が上がりそうだから買おうと考える(予測)
- 1ドル100円のときに買った(売買)
- 1ドル101円になったから売った(決済)
- 1円幅の利益が得られた(結果)
上記のやり取りがFXというもので、これで1回分のトレード。
一連のやりとりをチャート画面で判断し、全てボタンクリックで完結します。
具体的には、チャートを見て上がるなぁ(買おう!)→買いボタンのクリック(買い)→そろそろ決済したい(売りたい!)→決済ボタンのクリック(売り)→損益確定。
実際のトレードでやっている、売買操作というのはこれの繰り返し。
操作は簡単ですが、値動きの予測は難しいので油断なりません。
FXを始めるためにFX口座の開設
冒頭で説明したとおりですが、FXで取引をする流れは以下の3ステップです。
- FX口座の開設(一度だけ)
- 投資資金の入金(必要に応じて)
- 取引開始(売買の繰り返し)
実際に準備が必要と言える部分は、FX口座を作ることだけです。
取引には練習が絶対に必要になるため、最初の資金も大金は必要ありません。
後は取引を繰り返すことで資金を増やしていくわけですが、始めは失敗と成功を取引から学んでいくことになります。
FX口座には国内FX業者と海外FX業者がある
一番最初の口座選びには、慎重になるでしょう。
私も最初の口座選びは時間がかかった覚えがあります。
ですが口座は複数作ることができますし、開設と維持にお金はかかりません。
多くのトレーダーさんが複数口座で運用しているように、私も国内7社・海外5社と複数口座持っていたりします。
始めは色々と比較検討したうえで、気に入った業者を利用すれば良いでしょう。

結局、慣れてくると業者の使い分けをする必要性に迫られるのですよね
国内業者と海外業者では、どんなところが違うのか?興味があれば、以下の記事も参考にしてください。
関連記事 【徹底比較!】国内FXと海外FXで「できること」「できないこと」違いの全てを網羅!
国内業者と海外業者どちらが良いか
資金力やFXの経験の有無によります。
人により変わるため、どちらが良いと一方的に決まる事ではありません。
向き不向きの目安としては
- 国内業者向き・・・資金力がある(最低資金10万円~)・FXは初めて・安心感が絶対必要な人
- 海外業者向き・・・資金力がない(最低資金1万円~)・大きく稼ぎたい・わからないことは自分で解決する人
こんな感じでしょうか。
FX初心者であっても、海外口座を利用することはもちろん可能です。
ですが海外業者となると安心できませんし、不安が大きいもの。
よって、一番初めは国内業者で経験を積むことも一つの方法です。
安心して利用できる業者選びの目安については、「安全な海外FX業者を見極める4つのポイント」をチェックしておきましょう。
参考までに、私が今もメインで使っている、おススメのFX業者を紹介しておきます。
お勧めの国内FX業者
- 取引環境がMT4・MT5
- 複数口座利用可能
- オーダーブック
ということで、少し海外FX環境に似ている部分があります。
海外口座を作るのには抵抗がある。そんな場合にはおすすめです。

お勧めの海外FX業者



FX口座の作成ができたら、後はトレードして資金を増やしていくことだけに注力していきます
利益を出すために、通貨の価格が上がるか下がるか予想する
以下は実際のドル円相場のチャート画面(日足)です。
基本的にはチャートから、今後の値動きを予測して売買を判断していきます。
ここがFXで利益を出していくための「全て」です。
持ちうる全ての知識と経験を総動員して、チャート分析していきます。


このチャートを見て、どう判断しますか?
- 上昇しているから、今後も上昇する
- 上昇しすぎているから、そろそろ下落してきそう
全く同じチャートを見ても、真逆の予想が常にあります。
今後、どのように動いていくのかという予測の精度を上げるためにFXの勉強が必要になってきます。
チャートの基本的な見方はマスターしておきましょう。
関連記事 チャートの見方~基本編~
FXで利益をだす方法は2通り
FXで利益を出す方法は2つあります。
1つは、先程説明した価格差を取っていくもの。
- 通貨の価格変動で得られる為替差益
- 通貨の金利を毎日もらうことができるスワップ金利
【FXで利益を出す方法1】為替差益
FXの取引では、この為替差益を狙って利益を出す方法がメインです。
通貨を「買う→売る」「買う→売る」を繰り返して利益を積み立てていきます。
通貨を買って値上がりした分が利益
繰り返しになりますが、トレードの基本ですのでおさらいです。
1ドル100円のときに1万通貨で買いエントリー
1ドル100円から、101円に上昇した → 1円(100銭)幅の利益 → 100銭×1万通貨=1万円の利益
100円から下落した場合は損失
一方で通貨を「売って→買い戻す」という、「買い」と逆の方法でも同様に利益が狙えます。
これはFXをやってみないとわかりにくいかと思いますが、以下のようになります。
通貨を売って値下がりした分が利益
1ドル100円のときに1万通貨売りエントリー
1ドル100円から、99円に下落した → 1円(100銭)幅の利益 → 100銭×1万通貨=1万円の利益
100円から上昇した場合は損失
損益発生の仕組みは全くの同じで、相場が下がってしまう場合にもチャンスはあります。
下がると思う場合には「売りエントリー」で仕掛けることで、買いエントリーの場合と同様に利益が狙えます。
以上のようにFXの取引というものは、「買って→売る」「売って→買い戻す」といったシンプルなものです。


相場が上昇していても下落していても、トレードするチャンスがあるのが特徴
トレードで利益を出すための根本となる考え方
チャート分析となると移動平均線が筆頭に出てきますが、そんなものは後回しで構いません。
まずは「相場とはどう動くのか」という根本的な知識をベースに学んでいかないと太刀打ちできません。
それが「トレンド」と「ダウ理論」の考え方で、この理解なしに相場に挑むのは無謀です。
関連記事 ダウ理論
【FXで利益を出す方法2】スワップ金利
お金には金利がついています。
日本円では金利はほぼゼロですが、金利が高い国もあるわけです。
高金利通貨の代表格が「トルコリラ」や「南アフリカランド」「メキシコペソ」として知られています。
このような高金利通貨を買って保有していると、金利の分だけ利益が発生します。(スワップ金利)
持っているだけで金利分だけお金が増えるという、銀行預金と似たようなことが起こります。
為替差益で得られる利益と比べると、スワップでの利益は小さなものですが毎日発生するものです。
トレードせずに放置して利益を得ることができることが一番のメリットになります。
関連記事 スワップ
実際のトレードの流れ
取引の基本知識がそろったところで、実際のトレード方法を見ていきましょう。
取引したい通貨ペアを選ぼう
FXで取引できる通貨は相当数あります。
そして通貨ごとに、値動きの幅やクセのようなものがあります。
例えば、よく知られている通貨の特徴の例は以下のようなもの
- 値動きが安定しているドル円(突然大きく動くようなことはない)
- 値動きが荒いポンド通貨(上下に大きく振れたり、突然大きな値動きをする)
- 午前中に値が動きやすい、豪ドル円のようなオセアニア通貨
特徴を1つ1つ覚える必要は全くありませんが、通貨によっては値動きが変わってくることは頭にいれておきましょう。
ドル円よりもポンド円の方が圧倒的に値が動くわけで、ドル円取引の感覚で挑むと、あまりの損益増減の速さに焦ることになるかもしれません。


まず「ドル円」だけの取引に集中して、値動きの基準になるものを身に着けていくことがオススメ
初心者にドル円がおすすめである理由
ドル円は値動きが安定しているが故に、大きな値幅は狙えません。
そうした理由で熟練者ほどドル円を取引しなくなってしまうのですが、初心者には取引に安全で最適な通貨となります。
FXの世界は米ドルを中心に動いているので、ドル円だけのトレードというのは無駄になりません。
そして、米ドル絡みのニュースも多いので、どんな理由で相場が動いたのかも把握しやすくなります。
大きく動いたのに理由がわからない。というのは不安でしかありません。
参加者の多いドル円ならば必ずニュースで確認できるため、原因→理由と学んでいけると思います。
他の通貨ペアは、慣れてきてからで良いでしょう。
通貨そのものについては、以下の記事を参考にしてください。
関連記事 FXで取引する対象である「通貨ペア」について学ぼう
注文していこう
FXの注文方法は複数ありますが、成行注文が一番簡単な注文方法です。
以下はMT4のドル円のプライスですが、MT4でなくとも似た注文画面が用意されているはず。


成行注文は、このように表示されている画面から注文を執行します。画面の意味は以下の通りです。
- 左側は「売り」のレート、111.509円で売りエントリー(ショート)
- 右側は「買い」のレート、111.524円で買いエントリー(ロング)
- 0.10となっている部分が取引量(ロット)、何通貨の取引をするのかを指定します


ボタンをクリックするだけで、すぐに注文が執行されるよ!
売値と買値の差(スプレッド)はFX業者への手数料
「売り」と「買い」のレートに差がありますが、スプレッドと呼ばれるもの。


売値「111.509」
買値「111.524」
その差1.5
今回の例だとスプレッドは「1.5」となっていて、これが業者への手数料です。
注文を入れて、やっぱり即撤退しようと考えた場合を考えるとわかりやすいです。
111.524円で買った瞬間に売ろうと思うと、111.509円で決済することになる。
つまりスプレッド1.5銭だけ損失です。
必ずスプレッド分、不利な位置からのスタートになりますので、スプレッドは狭ければ狭い方が良し。
手数料無料の場合が多いのですが、スプレッドは必ず設定されているわけでして。
結局のところ、業者はスプレッドで利益を出しているというわけです。
0.1ロットで1万通貨の取引ですが、FX会社によっては1000通貨だったりします。(国内が多いかな?)
10万通貨のつもりで10.0ロットの発注をしたら、100万通貨でした!ということもあるので焦ります。
即決済して仕切りなおそうとしても、エントリー時に2万円近いマイナスですからね。
ここは各FX会社のWebページで確認する必要があります。
決済しよう
決済も注文のときと同じく、ボタンクリックで即時決済です。
決済して始めて利益確定です。
自分が満足できる利益が出たり、利益を伸ばせるかわからない状態になったら、しっかりと決済をしましょう。
おわりに
FXという取引がどのようなものなのか、概要だけ解説してみました。始める前の基礎知識としては十分かなと思います。まとめますと
- FXを始めるには、FX口座を開設する必要がある
- FXの取引対象は通貨
- 取った値幅が損益となる
- 値幅が広くなるほど・取引量が大きくなるほど、損益が拡大する
- FXでの利益の出し方は「為替差益」と「スワップ金利」の2つの方法がある
- 「買いor売りエントリー → 決済」でワントレード
今回の内容はトレードのルール的なものです。
ですので、これとは別にトレードについて深く深ーく学んでいく必要があります。
ボタンポチポチでお金が稼げるのがFX。
超簡単なのですが、稼げるようになるには想像している1000倍は大変だと覚悟しておいてください。
FXで楽に片手間に稼いじゃいましょう!じゃないですよ。
学び・気づき・反省・規律を繰り返す苦行が待っています。
私もまだまだ安定して勝てるようなトレーダーではありませんが、そんなこんなを乗り越えて。
トレード技術が自分の物になったとき、FXは勝てる投資なんだなぁと手ごたえを感じているから続けているわけです。
参考書籍
最後に、これからFXを始めようと考えている人に参考になる書籍を紹介します。
初心者を対象とした入門書なので、一通り読めば役目を終えてしまう本ですが、FXの会社選びから主要なテクニカル指標まで、基本事項が網羅されていています。
FXの書籍は入門書であっても堅苦しいものが多いのですが、この本は図解とイラストで多く解説されており、読み進めやすく取引方法の全体像を把握するのに最適でしょう。
内容もわかりやすく書かれているので、どのように相場を分析していけばよいのか。分析するにはどのような手法やテクニックがあるのかを説明してくれています。
何度も読み返せるような本で、FXを始める前段階に読むものとしては良書です。